2014年3月28日金曜日

委託作業

 トラヴァイユ・それいゆで新たに手がける委託作業に,干菓子の

箱詰めがある.円山にある「サロン・ド・ムヤ」さんから依頼を受けて

女性の職人さんがつくる繊細な干菓子を,箱詰めする作業だ.箱にラベル

を貼りクッション材を寸法に合わせてカット.同じ寸法の白い台紙のうえに

決められた数と配置で干菓子を並べ,透明フィルムのなかに静かに入れて

ずれないようにテープで留め、最後に別様の白い紙にてくるみ,

箱に収めるという一連の作業を,まずは50箱いただいた.

 台紙,クッション材,白い紙のカットには線をひけない.あらかじめ

カッター版にマジックで型を作り線を引いた状態でうえからそれを

なぞる.台紙に干菓子をセットするには,欠けないように,ずれがない

ように細心の注意が必要だ.また配置がすべて指定されているので間違いが

ないようにする.

 メンバーたちはあらかじめ面接で選ばれた人たち.決して全員が

器用な訳ではない.けれど仕事としてやるからには「出来ない」ではなく

「どうすれば出来るか」を考え,練習し,取り組むことが必要だ.

張りつめた緊張感のなかでスタッフとメンバーの4日間が終了した.

納品を終えて一息ついたスタッフから,安堵のメールが届く.これだけの

作業だが,工賃は10円単位となる.それが現実だ.

 こうした機会(チャンス)があることで,メンバーたちは漠然とした

「働くこと」を,我が身のこととして引き受ける.大事なのは出来るかどうか

ではない.やってみようとすること,投げ出さないこと,自分の力を見つめる

ことだ.今回もメンバー達の作業から,スタッフがたくさん気づかせてもらった.

これも委託作業の重要な点だろう.いよいよ4月からは本格的に始まる.

写真は2月のバレンタインデーに合わせて販売された干菓子.独特の形と色合い.

私は時々深夜の珈琲のお供に楽しんでいる.干菓子は4/2~丸井今井で販売の

予定.春を彩った素敵な干菓子を試してください.「それいゆ」のメンバーは

次の作品を箱詰め出来ることを,今から心待ちにしている.

%2525E5%2525B9%2525B2%2525E8%25258F%252593%2525E5%2525AD%252590%2525EF%2525BC%252591-2014-03-27-19-00.jpg

2014年3月24日月曜日

オーバーフロー

 おっといけない,またブログ更新出来ないままに時間が

過ぎて行く.

 坂上さんの映画「Talk Back」の試写会が終わり,今は

渋谷のイメージフォーラムにて上映中.先日の毎日新聞でも

紹介されていた.今年の秋には札幌にて(今度は大きな場所で)

再び上映会が出来たらと考えています.もしこの間来れなかった

方は,次回にはぜひお越しくださいね,お待ちしています.

私は映画についてまだ十分に咀嚼出来ていないところがある.

パフォーマンスという表現に結実しない弱い発信に,私自身が

より関心を持っていることと関係している.これについては

まだ言葉にする時間が必要.

 ところで地域活動支援センターは4月より就労継続支援B型

「トラヴァイユ・それいゆ」へと移行します.目下のところ,

メンバー全員のサービス受給者証申請を終えて,作業の打ち合わせや

衣替え準備,新しいパンフレット作成など作業に追われています.

トラヴァイユはフランス語で「働く」とか「しごと」という意味.

「働くことを考え行動する!!」そんな場として新しいスタートを

切ります.詳細はまたHPでご覧下さい.

 打ち合わせが連日続きスタッフもたいへん.メンバーも変化に

弱いので不安な面持ちだけど,それでも変化を楽しもう.

怖がらないで,やってみよう.こんなときは,考えるのではなく

体を動かさないとね.写真はカフェで活けたコデマリの可憐な

花たち.

 

 %2525E3%252582%2525AB%2525E3%252583%252595%2525E3%252582%2525A7%2525E3%252581%2525AE%2525E8%25258A%2525B1-2014-03-24-14-32.jpg

2014年3月12日水曜日

3年が過ぎて

 日本アルコール関連問題ソーシャルワーカー協会(ASW協会)の被災地派遣で

何度か石巻へうかがっている.震災後,さまざまなメンタルヘルスの課題が

じわじわと見えるようになってきた.見えるようになるためには,時間が

必要なことがある.アルコールをはじめとする依存の問題もそのひとつだ.

地元の看護師さんや支援員さんと回った仮設住宅を前に,飲まないと眠れない

だろうな..と思った.そんな断片的記憶とともに3.11を迎えた.

 街全体がそれぞれバラバラになりながら避難生活をしているひとたち.

家族もバラバラになったひとたち.誰一人として部外者ではなくて,この国で

起きた現実に向き合うよう与えられた試練.そのことに思いを馳せる日だった.

 グループホームという生活の場を運営していると,こうした災害時に自分たちが

何を備えておく必要があるのか.そのことも考えさせられる.ライフラインが

絶たれた時にどうするのか,身の安全を確認したら矢継ぎ早にやることがある.

あれ以来,防災訓練はとっても現実味を帯びたものとなった.特にスタッフに

とっては.誰かが何ともしてくれない.メンバー達にもそのことを繰り返し伝え

備えていかなくてはならない.グループホームを退去し一人暮らしのメンバーも

多い.インフルエンザのときに飲料水や氷枕を自分で買いに行かなくては

ならない人たち.彼女達はどうやってその時を過ごして行くのか,私達はどこまで

出来るのか.

 お金がないのは辛いことだが,3.11は人とのつながりが薄い人たちの

辛さをひしひしと感じてあれこれグルグルし,複雑な思いが続く一日だった.

2014年3月7日金曜日

年度末の日々

 うっかりしてたら,あっという間に半月経過.

ブログも更新出来なくて,のぞいて下さった方ごめんなさい.

5日に「それいゆまつり」を終了.仕事で来られない人も多いので,

来年はやっぱり土曜日開催かな.それでもお仕事を休んできて下さった

方がいらしてびっくり.

 15日には坂上香さんを招いての上映会.TOPに予告編があります.

できたらAAやNAの女性メンバー達には是非見て欲しい.先月,更生

保護施設で講話した際にもアナウンスしてきた.社会のもっとも周辺に

位置する人たちの姿を,それでもどっこい生きていく力強さを,

そして表現を通じて変化する姿を描いている.

 行事の合間をぬって「就労継続B型事業所」に移行することが

決まったので(万歳!!やっと建物に呪われた1年から解放された),

メンバー全員との面接や手続きが続く.加えてカフェの新しいシフトや

委託作業の手順,4月からのスタッフの異動etc...やること山積み.

そのようななかで新しいメンバーをグループホームに迎え,そして

次の場所へとメンバーを送り出す.毎年3月はそんな時期だ.

 写真は北海道ダルクからもらった色紙.バレンタインデーに

チョコを上げたらそのお返しにとみんなで手作りの色紙をくださった.

「オレもそれいゆに入れてください」あはは...大島優子さんって

AKBと勘違い...とか,なかなか楽しい色紙です.SMARRPと

いう心理教育プログラムをさせてもらっているのだが,それなりに

みんなが待っててくれる気持が伝わって嬉しかった.

%2525E3%252582%2525BF%2525E3%252582%252599%2525E3%252583%2525AB%2525E3%252582%2525AF%2525E8%252589%2525B2%2525E7%2525B4%252599%2525EF%2525BC%252591-2014-03-6-23-36.jpg